電子ピアノは中古で十分？

果たして、新品と中古の電子ピアノに大きな違いはあるのでしょうか？
電子ピアノは新品で購入すると、平均で5～30万円程度の費用がかかってしまうので「中古で問題が無いのであれば中古の電子ピアノを購入する」という人も多いと思います。

まずは、中古の電子ピアノのメリットとデメリットを見ていきたいとおもいます。

中古の電子ピアノのメリット

実は、電子ピアノを中古で購入するメリットは多くあります。
後述するデメリットを気にしないのであれば、電子ピアノは中古のもので十分だという見識者も多いのです。

電子ピアノを中古で購入するメリットは多くありますが、とくに以下3つが中古で電子ピアノを購入することの大きなメリットだと言われています。

【１. 定価以下で購入できる】

中古の電子ピアノは、もちろん定価より安く購入できます。
その電子ピアノの状態にもよりますが、中古の電子ピアノの多くが定価の半額程度で販売されているようです。
電子ピアノはグランドピアノに較べると安価ですが、一式揃えるとなるとそれなりの費用が掛かります。少しでも費用を抑えたい方には、中古の電子ピアノの購入をおすすめします。

【２. 製造終了した旧モデルでも入手することができる(選択肢が広がる)】

電子ピアノは毎年多くの新モデルが発表される、サイクルの早い市場です。
そのため、一種類のモデルの製造開始から終了までが比較的短く、「購入しようと思っているうちに製造終了していた…」という体験談もよく耳にします。
しかしそういった、製造終了している旧モデルでも、中古の電子ピアノであれば入手できる可能性が高いです。
中古市場では、使用できる電子ピアノであれば旧モデルでも販売するので、ラインナップは新品の電子ピアノよりも多くなります。
旧モデルにしかないデザインや機能もあるので、じっくりと自分の好みに合った電子ピアノを選んで購入することが出来るのです。

【３. 電子ピアノだけではなくオプション品も無料で付属されていることが多い】

電子ピアノを買取に出す際、少しでも高く買取ってもらうためにオプション品も付けて、まとめて売る人が多いです。
そのため、中古の電子ピアノにはオプション品も一式揃っている状態で販売されてるケースが多々あるよう。
電子ピアノの付属品やオプション品を一式揃えるとなると、本来は費用がかかります。
しかし中古の電子ピアノであれば、それらを含めたセットが定価以下で販売されているので、かなりお得にピアノを始めることが出来ます。

中古の電子ピアノのデメリット

一方、もちろん中古の電子ピアノにはデメリットもあります。

以下に挙げるデメリットが気にならない人には、電子ピアノを中古で購入することを強くおすすめします。
しかし少しでもデメリットの方が気になるようであれば、中古で電子ピアノを購入することを再度考え直した方がいいでしょう。

【１. 最新モデルは入手困難】

モノが中古品として販売されるには、”新品で購入”して→”それを買取に出す”人がいなくてはいけません。
そのため、中古品として店頭に並ぶようになるまでには比較的長い期間が必要であるため、販売開始間もない最新モデルが中古品になる可能性は低いです。最新モデルにこだわる人には、中古の電子ピアノをおすすめできません。

【２. 台数に限りがある】

これは新品・中古品に限らず言えることではありますが、中古品の場合、より顕著になります。
新品であればメーカーから取り寄せることが可能ですが、中古品は誰かが買取に出してくれるまで待たなくてはいけません。
そのため、自分が欲しいと思っているモデルの中古品を必ず入手できるとは限りませんし、台数にも限りがあるため、人気のモデルの場合、すぐ売り切れてしまう可能性も高いです。

【３. メーカー保証を受けられない】

新品で購入した場合、購入日から数年間はメーカー保証期間となり、無料でメンテナンスや修理などのサービスを受けることが出来ます。
しかし中古の電子ピアノの場合、そのメーカー保証期間を過ぎている場合が多く、メンテナンスや修理を依頼すると有料となってしまいます。
メンテナンスや修理の料金は各メーカーごとに異なりますので、気になるのであれば調べ、その点も含めて購入を検討してみてください。

おすすめの中古の電子ピアノ５選と機能の比較

さて、中古の電子ピアノのメリット・デメリットを把握していただいたところで、ここからは【おすすめの中古の電子ピアノ５選】を発表していきたいと思います。

今回は、日本国内で人気の５つのメーカーから1台ずつご紹介。
比較・検討しやすいよう、それぞれの機能も併せて掲載しています。ぜひ機能の比較で、ご自分の好みに合った1台を見つけてください。

おすすめの中古の電子ピアノ【その１.ヤマハ・DUP-7】

名称：ヤマハ・DUP-7
販売元：YAMAHA
新品定価：328,000円

[特徴]
・2001年3月に発売開始されたヤマハ・DUP-7は、現在、生産を終了しています。
マホガニー木目調に仕上げてあり、重厚感のある存在に。”ピアノらしいピアノ”なので、どんな雰囲気にも溶け込みます。
タッチにこだわり作り上げられたDUP-7は、鍵盤とアクションの連動を強固に。繊細な微調整を何度も繰り返し、アコースティックピアノのタッチを再現しています。
また発売開始当時では最新技術であった、「非接触式キーセンサー」を採用。微細なタッチの差で生み出される音の違いも再現することが可能となり、表現力に幅が増します。
さらにペダルはグランドピアノと同じ仕様に。「ソステヌートペダル」をはじめとする3本ペダルを使用することで、より”本物のピアノ”へと進化したモデルです。

おすすめの中古の電子ピアノ【その２.カワイ・CN25】

名称：カワイ・CN25
販売元：KAWAI
新品定価：115,000円

[特徴]
・2014年9月に発売開始されたカワイ・CN25。カワイより発売されている「CNシリーズ」は、初心者向けのシリーズと設定されています。
そのCNシリーズの中でもとくにおすすめなのが、CN25です。
電子ピアノとグランドピアノの鍵盤の重さの違いを解消すべく、鍵盤には「レスポンシブ・ハンマー・アクションⅢ」を採用。
さらに全ての鍵盤に「鍵盤ウェイト」を搭載することで、グランドピアノ独特の鍵盤を打った時の重さを再現することに成功しています。
もちろんCN25の特徴はそれだけではありません。現在ではよく見かけるようになりましたが、電子ピアノに初めて「音声アシスト」を採用したのがこのCN25なのです。
音声アシスタントを採用することで、数多く搭載されている機能を、誰でも簡単に使いこなすことが出来るようになっています。

おすすめの中古の電子ピアノ【その３.カシオ・PX-735】

名称：カシオ・PX-735
販売元：CASIO
新品定価：92,400円

[特徴]
・2011年8月に発売開始されたカシオ・PX-735は、スタイリッシュなコンパクトタイプの電子ピアノ。
軽量化もされているので、一人暮らしのワンルームマンションなどにも置けるとして、人気のあるモデルです。
このカシオ・PX-735は音を追求しており、従来のモデルが”選択できる音色3種類”だったのに対し、カシオ・PX-735は「5種類」に増加。
このことによって、楽曲や演奏スタイルに合わせて様々な音を楽しむことが可能となっています。
カラーバリエーションは、「ブラックウッド調」「ホワイトウッド調」「オークウッド調」の3色展開で、どのシーンにもサラリと合う電子ピアノです。

おすすめの中古の電子ピアノ【その４.コルグ・SP-280】

名称：コルグ・SP-280
販売元：KORG
新品定価(税込み)：オープン価格(50,000円前後)

[特徴]
・2013年2月に発売開始されたコルグ・SP-280は、コルグの人気シリーズ「SPシリーズ」のモデルです。
ピアノの音色にこだわったモデルであり、従来のモデルよりもよりグランドピアノに近い音色を再現できています。
また、実際のライブ演奏などでも使用されるエレクトリック・ピアノの音色なども含め、全30種類の音色を内蔵。
30種類の音色のうち2種類の音色を重ねて同時に演奏できる「レイヤーモード」を搭載しており、電子ピアノの可能性を広げたモデルだと言える1台です。

おすすめの中古の電子ピアノ【その５.ローランド・DP-990F】

名称：ローランド・DP-990F
販売元：Roland
新品定価(税込み)：

[特徴]
・音に定評のあるローランドが、従来モデルからの更なる進化を目指し製造したのがこのDP-990Fです。
ローランドの人気シリーズ「DPシリーズ」のモデルで、当時の最新技術であった「スーパーナチュラル・ピアノ音源」を搭載。
アコースティックピアノと同様に、タッチの強弱で無限に音を変化させることが可能となっています。
奥行は約30cmとコンパクトで、鍵盤蓋は閉めるとフラットになる仕様。カラーバリエーションは「ミディアムチェリー調」と「サテンブラック」の2色展開です。

中古の電子ピアノの価格の目安

中古のおすすめ電子ピアノ５選、いかがでしたか？
ここでは、ご紹介した５種類の電子ピアノそれぞれの、現在の中古価格の目安を掲載していこうと思います。

※ここに掲載している中古価格は、実際にいま現在販売されている中古価格です。
しかし店舗によって、同じモデルでも中古価格は大きく異なりますので、あくまで参考程度の価格としてください。

モデル別・中古の電子ピアノの価格の目安

【ヤマハ・DUP-7】

【カワイ・CN25】

【カシオ・PX-735】

【コルグ・SP-280】

【ローランド・DP-990F】

中古の電子ピアノを上手く活用してピアノの上達を目指そう

ここまで、中古の電子ピアノについて解説してきました。

“中古”と聞くと嫌厭する人もいると思いますが、電子ピアノに関しては中古品にもメリットはたくさん。
ピアノをはじめたいと思っているけれど、自宅用ピアノの用意で悩んでいる方には、ぜひ選択肢に”中古の電子ピアノ”も入れて再度検討していただければと思います。

ピアノは「お金がかかる」と言われる楽器です。中古の電子ピアノを上手く活用して、より早くピアノの上達を目指しましょう。