ピアノの教則本は種類が多い
冒頭でもお話しましたが、ピアノの教則本は種類がとても豊富です。
書店や楽器店などの店舗に置かれているもので10~20種類(店舗の大きさによって異なる)、インターネットの通販サイトには約8,000種類のピアノの教則本が存在すると言われています。
そんな種類の豊富さに驚かされるピアノの教則本ですが、まずは「独学」か「教室通い」かによって選ぶピアノの教則本が変わってくることを知っておきましょう。
独学と教室通いの最大の違いは、教えてくれる人がいるかいないかです。
独学は、ピアノの教則本をもとに全て自分で学んでいかなければいけないので、ピアノの教則本の中身がいかに充実しているかが”ピアノの教則本を選ぶポイント”となってきます。
ここではまず、独学と教室通いそれぞれが何をポイントに、どのようなピアノの教則本を選べばいいのかを解説していきたいと思います。
独学か教室通いかでも変わるピアノの教則本
まず「独学」でピアノを学ぶ人は、ピアノを弾く際の正しい姿勢や指の使い方など、基礎からしっかりと掲載されているピアノの教則本を選びましょう。
この際、文章だけではなくイラスト付き、そしてさらにCDやDVDが付属されているものを選ぶと、上達のスピードが格段に上がります。
文章を読んで頭だけで理解するよりも、目や耳など体の五感をより多く使って理解することで、理解度が高まるからです。
一方「教室通い」でピアノを学ぶ人は、基礎的な知識よりも、練習曲が多く掲載されているピアノの教則本を選んでみましょう。
教室通いの場合、すでに教室の方でピアノ練習の主となる「主教本」が用意されています。
そのため、自分で選ぶピアノの教則本は、主教本には掲載されていない”自分の好きな曲”が掲載されているピアノの教則本を探します。
そうすることで自宅での練習も楽しく行うことが出来、ピアノの上達が早くなるからです。
とくにお子様の場合、練習が楽しいか楽しくないかは重要な問題となってくるので、お子様本人の意思を尊重し、楽しく練習できる曲が掲載されているピアノの教則本を探してあげてください。
ピアノ初心者におすすめのピアノの教則本5選
大人と子供では理解度に差があるため、使用するピアノの教則本が変わってきます。
まずは、”大人の”ピアノ初心者におすすめのピアノの教則を5冊紹介します。
ピアノ初心者におすすめのピアノ教則本その1【大人のためのピアノ悠々塾 入門編】
教則本タイトル:大人のためのピアノ悠々塾 入門編
出版社名:ヤマハミュージックメディア
発売日:2000年9月18日
価格:1,080円/1,728円(CD付)
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【おすすめポイント】
・イラスト付きで分かりやすい!最終的には、両手で簡単な曲を弾けるようになることを目標に、ゆっくりと確実にステップアップ出来る教則本。
ピアノを初めて触る人でも一人で弾けるよう、収録されている全17曲の冒頭全てに弾き始めの指の位置が示されています。
そのため、正しい指の位置を覚えることが出来、間違った指の使い方を覚える心配がありません。
またこの教則本の面白いところは、ピアノの弾き方だけではなく、ピアノという楽器の歴史も学べるところ。
ピアノの歴史に触れることで、よりピアノに関心を持ち、積極的に練習を行えるようになります。
収録されている全17曲のレパートリーも、「きらきら星」や「ジングル・ベル」「ピアノ・ソナタ」など誰もが知っている曲が選定されているため、無理なくピアノの練習を習慣づけることが出来るピアノの教則本となっています。
ピアノ初心者におすすめのピアノ教則本その2【はじめよう!ピアノでコード弾き 超かんたん編】
教則本タイトル:はじめよう!ピアノでコード弾き 超かんたん編
出版社名:リットーミュージック
発売日:2010年12月17日
価格:1,836円(CD付)
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【おすすめポイント】
・ピアノの”いろは”が一から学べます。
それなのに難しいことは一切書かれておらず、全112ページのこのピアノの教則本のほとんどが鍵盤のイラスト!
内容が理解できなくても、イラストに沿って真似をするだけで一曲弾けてしまうので、独学の人にとくにおすすめしたい一冊です。
また、発売日が2010年と比較的新しいピアノの教則本なので、2000年代に流行した曲を多数収録。
「X-JAPANのForever Love」や「絢香の三日月」「サザンオールスターズのいとしのエリー」など、若い世代も楽しく練習できる曲のラインナップとなっています。
ピアノ初心者におすすめのピアノ教則本その3【大人のためのかんたん!すぐ弾ける!ピアノ教本】
教則本タイトル:大人のためのかんたん!すぐ弾ける!ピアノ教本
出版社名:ヤマハミュージックメディア
発売日:2017年7月22日
価格:1,620円
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【おすすめポイント】
・ピアノの教則本の中でもとくに人気で、シリーズ化もされている「大人のためのかんたん!すぐ弾ける!シリーズ」の初級編。
初級編は、クラシックからJポップ、ジャズなど多彩なジャンルから大人に人気の曲を集め収録しています。
もちろん曲の収録だけではなく、ピアノについて基礎からしっかりと学べる内容に。
音符とリズムについて学ぶ章から始まり、拍子、音楽表現の仕方までを段階を踏んで学んでいくことが出来ます。
収録曲は、「いい日旅立ち」「アヴェ・マリア」「おぼろ月夜」「ハナミズキ」「世界に一つだけの花」などを含めた全22曲です。
収録曲が多いので、教室通いの人の副教本としてもおすすめ。
ピアノ初心者におすすめのピアノ教則本その4【ピアノのお悩み解決クリニック 練習向上編】
教則本タイトル:ピアノのお悩み解決クリニック 練習向上編
出版社名:ヤマハミュージックメディア
発売日:2017年11月30日
価格:1,080円
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【おすすめポイント】
・初心者から上級者まで、ピアノを学んでいる人のお悩みにQ&A方式で答えてくれている一冊。
楽譜が収録されているようなピアノの教則本とは異なりますが、ピアノを学ぶ過程で誰しもがぶつかる悩みに、答えを出してくれています。
悩みを自分で解決しなければならない独学の人にとくにおすすめ!
あらかじめ読んで知識をつけておくことで、悩むことなくスムーズにピアノの練習を進めることが出来るでしょう。
練習曲が収録されているピアノの教則本と一緒に傍らに置いておくと、安心できるお守りのような一冊です。
ピアノ初心者におすすめのピアノ教則本その5【3年後、確実にジャズ・ピアノが弾ける練習法】
教則本タイトル:3年後、確実にジャズ・ピアノが弾ける練習法
出版社名:リットーミュージック
発売日:2019年3月25日
価格:2,160円(CD付)
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【おすすめポイント】
・最後は、今まで紹介してきた4冊とは少し違うテイストのピアノの教則本を。
実は大人になってからピアノを始める人の中には、ジャズの良さを知りピアノに興味を持ったという人もかなりいるのです。
プロのジャズピアニストである平戸祐介が、タイトル通り”3年後、確実にジャズ・ピアノが弾ける練習法”を解説する一冊。
ジャズの基礎である音程やコード・ネームについてはもちろん、裏コード、モード奏法、オルタード・スケールなどについても余すことなく解説。
また、ジャズの歴史に演奏そのものについても触れているので、ジャズの知識が深まる一冊でもあります。
ジャズが好きだという人は、このピアノの教則本からピアノの練習を始めてみても楽しいと思います。
お子様向けのおすすめのピアノ教則本5選
大人のピアノ初心者におすすめのピアノの教則本5選、いかがでしたでしょうか。
もし難しそうだと感じた場合は、今から紹介するお子様向けのピアノ教則本からピアノを始めてみるのもおすすめです。
お子様向けのおすすめのピアノ教則本その1【しってるきょくでどんどんひける ピアノひけるよ!ジュニア1】
教則本タイトル:しってるきょくでどんどんひける ピアノひけるよ!ジュニア1
出版社名:ドレミ楽譜出版社
発売日:1999年5月29日
価格:1,080円
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【おすすめポイント】
・時代を問わず、幼稚園・保育園で歌われ続ける曲のみを収録しているので、お子様が”必ず知っている曲”で練習することが出来ます。
見やすいイラスト付きで、指番号に合わせて弾くだけで一曲弾ける仕様になっているので、数字が読めるお子様の場合、一人でも練習することも可能。
お子様の手のサイズに合わせた範囲でのみ演奏するので、無理なく楽しく両手での演奏を身に着けられます。
収録されている曲は「チューリップ」や「アルプスいちまんじゃく」、「ゆかいなまきば」など全13曲。
お子様向けのおすすめのピアノ教則本その2【まいぴあの ぷれ1】
教則本タイトル:まいぴあの ぷれ1
出版社名:ヤマハミュージックメディア
発売日:2018年4月15日
価格:1,080円(音源付)
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【おすすめポイント】
・ピアノを弾くということだけに焦点を絞らず、歌詞から物語を想像したり、音を聞いて楽しんだり、音楽で自分を表現したりと、お子様の総合的な”音楽力”の発達を目指す一冊。
『まいぴあの』はシリーズ化されており、巻を追うごとにステップアップしていくことも可能。
今回紹介している『まいぴあの ぷれ1』は、グーやパーで鍵盤をたたく「クラスター」からはじまります。
対象年齢は3歳以上で、収録曲は「バスははしるよ」「みんなでチャチャチャ」「おさるとひつじ」を含める全23曲です。
お子様向けのおすすめのピアノ教則本その3【ピアノランド1 せんせいといっしょにうたってひける】
教則本タイトル:ピアノランド1 せんせいといっしょにうたってひける
出版社名:音楽之友社
発売日:1991年2月
価格:1,404円
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【おすすめポイント】
・最初からレベルの高い練習を求める方(お子様)におすすめしたい一冊です。
最終的には両手を使って演奏することを目標としており、お子様向けとしてはレベルが高いピアノの教則本となっています。
単調なリズムだけではなく、様々なリズムの曲を弾けるので、楽しみながら音楽力を高めていくことが出来ます。
多くの音が登場するので、指の使い方の練習にもおすすめです。
お子様向けのおすすめのピアノ教則本その4【ひとりでひけたよ!だいすきなピアノ1】
教則本タイトル:ひとりでひけたよ!だいすきなピアノ1
出版社名:ヤマハミュージックメディア
発売日:2017年12月22日
価格:972円
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【おすすめポイント】
・全ページ可愛いイラスト付きで分かりやすく、お子様一人での練習にもおすすめの一冊です。
とくに分かりにくい、ピアノ演奏中の指の使い方もイラストで詳しく解説。
「ひろげる」「くぐる」「とぶ」「こえる」など、様々な指の使い方を文字とイラストで解説しています。
全15曲収録されていますが、順番は決められておらず、どの曲からスタートしてもOK。その日のお子様の気分に合わせて選曲することが出来るので、ピアノの練習を嫌がることもありません。
お子様向けのおすすめのピアノ教則本その5【バーナム ピアノテクニック ミニブック】
教則本タイトル:バーナム ピアノテクニック ミニブック
出版社名:全音楽譜出版社
発売日:2012年12月18日
価格:1,000円
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【おすすめポイント】
・最後におすすめするのは、ピアノに慣れてきて、より高度なテクニックを身につける段階に入ったお子様向けのピアノの教則本。
タイトルにある通り、テクニックが身につく一冊となっています。
今まで紹介してきた4冊とは違い、音楽の楽しさを教えてくれる教則本ではありません。
しかし、幼い頃に『バーナム ピアノテクニック ミニブック』でしっかりと練習を行うことで、後々のピアノの技量に大きな差が出ると言われています。
ピアノを長く続けられそうなお子様には、ぜひおすすめしたいピアノの教則本です。
ピアノの上達には教則本選びが重要!
以上、計10冊のピアノの教則本をご紹介しましたが、いかがでしたか?
ピアノの上達には、最初に使用する教則本に何を選ぶかが非常に重要になってきます。
種類の多さに惑わされることなく、自分に合ったピアノの教則本を見極め、楽しくピアノの練習を続けていきましょう。
絶対外せない!【ハノン】
実際にピアノ教室に通った場合でも、必ず『指を動かす』ことにたいする基礎の基礎をやります。いわゆる指のウォーミングアップとして行います。これは初心者であろうが、熟練者であろうと必ずスポーツと同じで最初に必ず行う教則本で、これをやらないピアノ教室は基本的にはどこもなりと言っても過言ではありません。
教則本タイトル:全訳ハノンピアノ教本 全音ピアノライブラリー
出版社名:全音楽譜出版社
発売日:2008年8月8日
価格:1,296円
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どうしても右利きの人は右が、左利きの人は左が良く動くことで、音量や音の粒から曲全体の纏まりにばらつきが出てアンバランスになります。それを左右同時に同じ動きをさせることでそのバランスを保つ、利き手ではない方でもスムーズに動くように練習をする教則本がハノンです。また、指1本1本の独立ができるようになり、きれいな指の形になります。ピアノを弾くうえで指・手の形は非常に重要です。基本に忠実な手の形で弾くことで上達も早くなりますし、変な癖もつかずに済みますので。
まずは1番から10番まであたりがスムーズに粒がそろって弾けるようになれば、他の教則本でももっときれいに聞こえるようなタッチになっているはずですので、一度手に取って練習してみて下さい。