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エピフォンのレスポールとは?
悔しい事実ではありますが、ギブソンのレスポールと比べると圧倒的に知名度の低いエピフォンのレスポール。
ギブソンの名前は聞いたことがあっても、エピフォンなんて名前は聞いたことないという人も多いでしょう。
まずはエピフォンやレスポールについて、少し解説していきたいと思います。
エピフォンがギブソンに劣ると言われる理由
“エピフォンのレスポール”を販売しているエピフォンは、1928年にニューヨークでギター工房として始まりました。
創業当初から革新的なギターを製造してきたエピフォン。
1957年にはギブソンに買収されましたが、創業から90年以上の歴史がある由緒正しいギターブランドです。
と、大事なことをサラッと書いたので驚いた人もいるかもしれません。
そうなんです、エピフォンはギブソンに買収されています。
そして、これこそが【エピフォンのレスポールがギブソンのレスポールより劣っていると言われる理由】なんです。
1957年にギブソンに買収されてから、エピフォンはギブソンのギターやベースの廉価版を販売する会社に。
このことで、世間から”ギブソンより劣る会社”というイメージを持たれるようになってしまったようです。
たしかにエピフォンは、ギブソンのギターやベースの廉価版を販売しています。しかしそれは販売価格だけを見たときの話。
ギブソンのギターが持っているクオリティの高さを維持しつつ、より低価格でギターを製造・販売しているのがエピフォンです。
決して、販売価格の分だけ、ギターのクオリティを下げているわけではありません。
このような背景があり、十分すぎるほどクオリティの高いエピフォンのレスポールですが、ギブソンのレスポールと比べると劣っているというイメージが出来上がってしまったようです。
レスポールの本家はエピフォン?ギブソン?
エピフォンのレスポールも素晴らしいギターですが、レスポールの本家はギブソンです。
1952年から販売されている、本家・ギブソンのレスポール。
アメリカで大活躍したギタリスト「レス・ポール」との共同開発で生まれたギターで、正式には”レスポールモデル”と表記されます。
出典:ロックの歴史を追いかける
ちなみに、レス・ポールとの共同開発とされていますが、ほとんどの開発はギブソン側が行っています。
彼の意見は2~3つ程度しか反映されておらず、そのほかの意見は予算の都合などで却下されたようです。
本家・ギブソンのレスポールの大ヒットを受け、他社でもレスポールを続々と販売しました。
しかし本家はギブソンですので、本家・ギブソンとその子会社であるエピフォン以外は必ず”レスポールタイプ”と”タイプ”を付けて販売しなければいけません。
エピフォンとギブソンそれぞれのレスポール
エピフォンとギブソンのレスポールは、それぞれに個性があってどちらもギターとして素晴らしいです。
ここでは、それぞれのレスポールの特徴を見ていきたいと思います。
エピフォンのレスポール
エピフォンのレスポールの特徴は、伝統的なデザインと高いコストパフォーマンス。
1928年から90年以上ギターの製作を行っているエピフォン。
現在はギブソンのセカンドブランドという立ち位置ですが、それまでに多数のオリジナルモデルを発表しています。
そのため、ギブソンの廉価版ギターを製作する今も、その時のノウハウがエピフォンのレスポールには活かされています。
エピフォンのレスポールとギブソンのレスポールは、基本的には同様の設計。しかし塗装や接合など、随所に違いが表れています。
とくにエピフォンでは、接合部分を「ボルトオン方式」に採用することで製作コストを押さえています。
ギブソンのレスポール
言わずと知れたエレキギターの王様である、ギブソンのレスポール。
ギブソンUSAの顔でもある、「レスポール・スタンダード」をはじめとして大きく3タイプに分かれています。
高価なギターなので、上級者向けのギターだと思われがちですが、実は初心者にも扱いやすいギター。
「ハムバッカー」という高出力のピックアップを搭載しているため、力強い音を簡単に出すことが出来ます。
ギブソンのレスポールの販売価格の相場は20万円程度。
エピフォンのレスポールの販売価格相場が5万円程度であることを考えると、高級ギターだということが分かると思います。
レスポール愛用者の感想
ここまで読むと、エピフォンのレスポールもギブソンのレスポールも、それぞれに素晴らしいということが分かっていただけたと思います。
そうなってくると、今後レスポールを購入するときにどちらにしようか迷ってしまいますよね。
今後レスポールの購入を考えている人のために、エピフォンとギブソン、それぞれのレスポールの愛用者の声を掲載。購入の際にぜひ参考にしてみてください。
エピフォンのレスポール愛用者
- 本当はギブソンのレスポールが欲しかったのですが、学生の身分ではとても手が出せなかったのでエピフォンの方を購入しました。
正直かなり妥協してのエピフォンで、一回レスポールを所有してみたかっただけなので全然期待してなかったです。
でもライブで演奏してみて、前にギブソンのレスポールを弾かせてもらった時と同じくらい感動!エピフォンも同じくらいかっこいいサウンドでした。
結局いつかはギブソンを買うことになるとは思うんですが、今はエピフォンで十分満足しています。(20代・男性) - レスポールを購入しに楽器店に行ったら、エピフォンの方を薦められたので購入してみました。
レスポールといえばギブソンだと思っていたので、まさかエピフォンを薦められるとは思ってもいなかったです。
私はレスポールなら良くてブランドにこだわりがなかったのですが、エピフォンかなり良いです。
値段の割には個性があって、特徴的な音も自分好み。エピフォンの方を購入して良かったと思っています。(40代・男性) - ギブソンのレスポールを1台所有しているのですが、それは音楽好きに育ってくれた息子に譲って自分はエピフォンのレスポールを使用することに。
というのも、音楽仲間から「エピフォンのレスポールも悪くない」と聞いて、エピフォンのレスポールに興味を持ったんです。
長年ギブソンのレスポールを愛用していたので、満足出来るのか疑問だったんですが、エピフォンのレスポールを持ってみて納得。すごくしっくりきました。
値段はギブソンのレスポールと全然違うのに、クオリティの面ではほぼ同レベル。
音の質はギブソンの方がいい気がしますが、エピフォンの音も個性があって心地良いので、これはこれですごく気に入っています。(50代・男性)
ギブソンのレスポール愛用者
- 「男は黙ってギブソン!」という憧れが昔からあったのですが、ついに先月憧れのギブソンレスポールを購入してしまいました。
趣味レベルのバンド活動のためにギブソンなんてどうなんだろうと思いましたが、やっぱり手に入れてみると最高ですね。
ギターをギブソンに変えただけなのに、それまでの自分より100倍はカッコ良く見える!バンド仲間からも尊敬の眼差しで見られるので気分がいいです。
大金を払ってまで購入すべきギターなのかと悩みに悩みましたが、大金を払う価値は十分にありました。ギブソン最高です!(20代・男性) - 今までに一番買って良かったと思っているのが、ギブソンのレスポールです。
社会人になって初めての給料で買いましたが、それから10年以上ずっと大切に弾いてきました。
10年以上経ってもダメになることはなく、それどころか音に渋みが出てきてどんどん良いギターになっていきます。
メンテナンスは欠かせませんが、それでも耐久性もある良いギターだと思います。
一生の財産になるギターなので、ちょっと無理してでも若い時に買っておくことをおすすめします。(30代・男性) - 中古で5年前にギブソンのレスポールを購入しましたが、中古でもギブソンを購入して良かったと思います。
最近のギブソンは最新のマシンを導入してギターを造っていると聞いていたので、本当は新品のギブソンが欲しかったです。
それでも値段が高くて購入を諦め、仕方なく中古のものを購入したのですが、中古でもめっちゃ良かったです。
デザインもかっこいいし、フレットのフィーリングがめっちゃ良いのに感動しました。
もし新品にこだわってギブソンのレスポールを購入できないでいる人がいるなら、中古で購入することをおすすめします。中古でも、ギブソンはギブソンですよ。(20代・男性)
エピフォンのレスポールの種類
ここまで読んでくださった人の中には、エピフォンのレスポールに興味を持ってくれた人もいると思います。
エピフォンのレスポールは何種類ものラインナップがあるのですが、その中でもとくにおすすめの3種類をご紹介します。
エピフォンのレスポール【エピフォンレスポール・Special VE】
まず初めにご紹介するエピフォンのレスポールは、「エピフォンレスポール・Special VE」です。
そのシンプルな造りとコストパフォーマンスの高さから、レスポール初心者におすすめしたい「エピフォンレスポール・Special VE」。
搭載されている2つのハムバッカーは「650R」と「700T」です。
どちらもエピフォンが開発したハムバッカーで、ノイズが少なく初心者にも扱いやすくなっています。
レスポールの伝統的なサウンドを継承していますが、音質は全体的にライト。ポップスからロックまで幅広いジャンルで使用できるモデルです。
「エピフォンレスポール・Special VE」参考価格:14,472円(税込み)
エピフォンのレスポール【エピフォンレスポール・Studio LT】
続いてご紹介するエピフォンのレスポールは、「エピフォンレスポール・Studio LT」です。
こちらも初心者におすすめのレスポールですが、先ほどご紹介したエピフォンレスポール・Special VEよりも本家ギブソンに近いレスポール。
アーチトップのボディと、2基のピックアップにそれぞれのボリュームとコントロールも。
このように仕様が本家ギブソンに近く、ギブソンファンがセカンドギターとして持つことも多いモデルです。
2基のピックアップはハムバッカー仕様で「650R」と「700T」を搭載。
これはエピフォンレスポール・Special VEと同じですが、エピフォンレスポール・Studio LTでは人気のゼブラタイプを搭載しています。
「エピフォンレスポール・Studio LT」参考価格:25,500円(税込み)
エピフォンのレスポール【エピフォンレスポール・Express】
最後にご紹介するエピフォンのレスポールは、「エピフォンレスポール・Express」です。
その名前から旅行や遠出を想像した人もいるかもしれませんが、「エピフォンレスポール・Express」はまさにそのためのレスポール。
22インチの小ぶりなボディをしており、どこにでも持っていけるように製作されたモデルなんです。
「エピフォンレスポール・Express」の魅力は持ち運びのしやすさだけではありません。
小ぶりなボディからは想像も出来ないくらいの、ハイクオリティサウンドを放出。
2基のオープンハムバッカーを搭載しており、パワフルなサウンドで人々を魅了します。
「エピフォンレスポール・Express」参考価格:16,800円(税込み)
エピフォンのレスポールが劣ることはない
確かにレスポールの本家はギブソンですが、エピフォンが劣るわけではないということが伝わっているとうれしいです。
コストパフォーマンスをはじめ、エピフォンのレスポールだからこそ実現できる面もたくさんあります。
この記事をきっかけに、少しでも多くの人がエピフォンのレスポールの良さにも気づいてくれたら幸いです。