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新しいベースを手にすると、早くそれで弾いてみたいと思うものです。ところが、「2本目が欲しいけど、どれを選んだらいいのだろう」と悩んではいませんか。多くのベースの中から、好みに合ったベースを見つけるのは中々難しいですよね。
実は、新しいベースの探し方のコツは、それほど難しいものではありません。今回の記事を読んでいただければ、理由は簡単にわかるでしょう。新品のベースを購入したら、気分も一新されてとことん練習したくもなりますね。
最後に要点をまとめているので、忙しい方は一番最後だけ見ていただければ幸いです。
目次
数多くあるベースの中から、満足のいくベースを見つけるにはどうしたらいいのでしょうか。ベースを何本も所持しているベテランならともかく、まだまだ自分は初心者だと思っている方には、意外とシンプルに感じるかもしれません。
ベースを何本も購入したことがないのであれば、自分の好みで選んだほうがしっくりくるものが見つかりやすいのです。音楽をやるなら音の質にこだわるべきと思うかもしれません。しかし、ベースを何本も弾いて比較してみないことには、音質の好みは判断しにいでしょう。
それよりも、片時でも手放さずにはいられないお気に入りのベースを見つけたほうが、練習を続けていく上で高いモチベーションを維持しやすくなります。
たいていの方にとっては、現実問題として予算の範囲内で選ばざるを得ないこともあるでしょう。いくら欲しいベースがあると言っても、値段はピンからキリまであるからです。音を出すためのアンプなどの周辺機器の新規購入ないしは買い替えの可能性も考慮すると、無理のない範囲の金額で選ぶ必要があると言えます。
ベースを購入した理由として、「評判のメーカーだから」というのもあるでしょうが、「自分の好きなアーティストが使っているメーカーだから」というのも、十分な購入理由となります。
ベースを始めたきっかけは、好きなアーティストができたからではないでしょうか。その場合、自分の好きなアーティストが使っているのと同じメーカーのベースを選んでみましょう。自分の憧れの人と同じベースを持っていると思うと、それだけでもモチベーションが上がってくるものです。
では、有名なベーシストはどのメーカーを使っているのでしょうか。例を挙げると、ハマ・オカモトさんはフェンダー、kenkenさんはアトリエZ、亀田誠治さんはフェンダーやヤマハを愛用しているようです。
立って演奏する際、ベースが弾きやすいかどうかはストラップピンの位置によって左右されます。どこかしっくりこないと感じたら、ストラップピンの位置に注目してみましょう。
できれば、試奏するときに、店員に声をかけてストラップを付けてもらい、立った状態でも弾きやすいか確認しましょう。ストラップを付ける際のポイントは、ストラップを長めに付けることです。ベースのボディが、身体よりやや下がるぐらいに位置していたほうがネックに手が届きやすくなり、弾きやすいと感じるでしょう。
一口にベースと言っても、その種類は実に様々なものがあります。どんなベースがあるのか一度確認してみることにしましょう。
エレキベースの元になっている楽器で、実はコントラバスのこと。ジャズでは「ウッドベース」と呼ばれ、オーケストラでは「コントラバス」と呼ばれる他、吹奏楽ではストリングベース、その他にもダブルベースという呼び名もあります。同一の楽器でありながら名称が別れている理由は不明です。
出展:フェンダーミュージック株式会社
ピックアップが一つだけなどシンプルなデザインで、エッジの効いたサウンドであることからシド・ヴィシャスなどを始めとするパンク・ロックの演奏者に好まれています。1951年にフェンダー社により開発されたエレキベースの元祖と言えるタイプで、現在のベースに大きな影響を与えています。
プレシジョン・ベース(プレベとも)が開発される前はフレットラインのないウッドベース(コントラバス)が使用されていました。金属製のフレットラインが付けられたことで、誰にでも正確な音程が取れるようになったことから「正確な」を意味するプレシジョン・ベースと名付けられています。
1960年に同じくフェンダー社から開発されたのがジャズ・ベースで、プレシジョン・ベースと同様、エレキベースの代表格です。プレシジョン・ベースに比べるとネックが若干細くて握りやすくなり、ボディも小さくなったことから扱いやすくなっています。更に音を電気信号に変えてアンプに伝えるピックアップが2つ搭載されたことで、多彩な音が表現できるようになりました。ジャズ・ベースと銘打たれてはいますが、どの音楽ジャンルにも使える万能タイプのベースで、初心者にもおすすめのタイプです。
ベースといえば4弦が主流に思われがちですが、より低音域の音を出せるようにした5弦ベースや、さらに高温域の弦を追加してソロやコードプレイにも対応した6弦ベース、中には8弦ベースというのもあります。これらの多弦ベースは、音域が拡大したことで多彩な表現ができるなっただけでなく、安定感も良いことから愛用するミュージシャンも増えています。
扱っている店舗が増え始めていることからも、ベースのスタンダードとなっていく可能性も十分あり得ます。弦の数が増えることで扱いが難しくなったようにも見えますが、初心者向けのモデルもあるので、新しいものが好きなら一考の余地ありです。
出展:GuitarSelection
フレットという境界がないため、演奏者の力量が要求されるベースです。エレキベースの元になったウッドベースには元からフレットがないため、その意味ではクラシックスタイルに近いベースとも考えられます。扱いが難しいのが欠点ですが、暖かく深みのある音と、自由度の高さが大きな魅力です。あえて厳しい環境で演奏技術を磨き上げたいストイックな方に。
出展:デジマート
名前の通り、エレキとアコースティック両方の特徴を備えたベースです。エレキベースと言えば、空洞のないソリッドボディで構成されているものです。ところが、エレクトリックアコースティックベースでは、アコースティックと同じ空洞ボディが採用されています。この空洞が音に大きな影響を与えるので、従来のエレキベースとは趣の異なる音が味わえます。二つの合いの子ようなハイブリッドに魅力を感じるなら、手にとってみましょう。
出展:ソニックス
「アップライト=縦」という意味の通り、縦長の独特な形をしたベースです。エレキ型ウッドベースと考えればわかりやすいですが、軽量でコンパクトなボディであるため、2メートル近くにもなる従来のウッドベースと比べると持ち運びが楽というメリットがあります。エレキベースの中では形状が大きく異なるものの、他のベースと同じように演奏することも可能なため、扱いやすさも特徴の一つ。
出展:Sound House
金額がおよそ7万円以上と、バイトで貯金をしている方には少々高く感じるかもしれませんが、フェンダーと言えばやはりベースの代名詞と言えるメーカーです。プレシジョン・ベースやジャズ・ベースなど現在のエレキベースの源流はフェンダーが生み出したと言っても過言ではありません。ベーシストなら一度はフェンダーのベースを手にしてみたいと思うのではないでしょうか。
出展:Sound House
「フェンダーは気になるけど予算が足りない」という場合、フェンダー傘下の兄弟ブランドであるスクワイヤーを選択するのも一興です。価格が2~4万円程度と、フェンダーの半額程度で購入できます。品質も高いので、コストパフォーマンスにも優れています。カラーリングが豊富にあることも大きな特徴です。
出展:ワタナベ楽器店
海外生産のモデルも含まれるものの、長野県にある国産メーカー。一つ一つが手作りで価格は約3万円程度からと、低価格帯でも品質の良さに定評があります。「予算に余裕がない」「練習用のベースを購入したい」など、なるべく低予算を重視するなら、候補に入れたいメーカーの一つ。
出展:ONRAGOODS
日本の音楽界で耳にしないことはないと言えるほど、長い歴史を持った国産ブランドです。様々な音楽分野で関わっているヤマハですが、ベースにおいても高い自社開発能力を備え、オリジナルモデルも手がけています。価格も4万円程度と、比較的購入しやすい価格帯に収まっています。
出展:Sound House
バッカスのように海外生産のものも含むものの、アイバニーズは日本のブランドの一つ。実は、国内よりも欧米諸国で高評価を得ています。アイバニーズのベースは、悪く言えば尖った特徴は持っていません。逆に言えば、癖がないため弾きやすく、ベーシストにとって使い勝手の良い仕上がりになっているのです。ジャンルを問わずに様々なサウンドメイクができることから、初心者でも十分使いやすいと言えます。1万円程度の安価モデルがあることも魅力。
実際に購入するとなったとき、ベースのそれぞれの部位についてある程度でも理解しておかないと、比較がしづらくなってしまうものです。
ベースのそれぞれの部位について、少なくともこれだけは押さえておきたいものを簡単に確認してみましょう。
ボディはピックアップと同様に、ベースの出す音に大きな影響を与えます。形状や材質・重量に応じて、弾きやすさや音質が変化します。もし、それらの違いが中々感じられないうちは、音質にこだわるよりも自分の好みに合っていて練習のモチベーションを維持しやすいものを選ぶのも一つの手です。
ネックは、弦が張られている長い棹の部分のことを指します。太さや材質、形状などに応じて、音質に違いが出てきます。初心者でも判断しやすいのは、ネックの太さを確認すること。自分の手の大きさに合っているかどうか触って確認してみれば、弾きやすいかどうか判断できるからです。ギターと比べると、ベースのほうがネックが長めになっています。
「しばん」「フィンガーボード」「ネックボード」とも呼ばれるネックの表面部分ことです。主な材質はメイプルやローズ、エボニーなどで、もちろん材質の違いで音質に影響を与えます。ただし、誰でもはっきり違いを認識できるというものでもないので、初めてのうちは、やはり自分の好みで選んでも問題ありません。
弦の発した音を拾って、電気信号に変換する役割を持った部位です。音を「拾い上げる」ことから「ピックアップ」と呼ばれます。ベースにおいては、主に「プレシジョン・ベース」「ジャズ・ベース」「ハムバッカー」の3タイプがあり、プレシジョンではクリアなサウンド、ジャズベースでは太いサウンド、ハムバッカーではパワフルなサウンドと形容されています。
アンプに出力する際に調整するつまみで、音量を調整するボリューム・コントローラーと、音色を調整するトーン・コントローラー(マスタートーンとも)が配置されています。ピックアップが2つあるジャズベースなどでは、ボリューム・コントローラーもフロント・ピックアップ用とリア・ピックアップ用に分かれているタイプもあります。
「新しいベースを買ってもなんだかしっくりこない…」という経験はありませんか。「なんだか弾きにくい」「いい音がしない」などの原因は、ベース本体にではなく周辺機器などに問題があることも。なんだかおかしいなと思ったら、下記の周辺アイテムを確認してみましょう。
ベースはギターよりも長くて重い楽器であるため、落下による破損がギターより致命傷になりやすいものです。こういう事態を防ぐためにも、千切れないことが前提となるため、丈夫なストラップを最優先します。また、重いベースを肩で吊り下げることになるので、肩の保護ができるなど長時間の演奏でも疲れにくい工夫がされているストラップがよいでしょう。ストラップはギターもベースも兼用できますが、ベース用のストラップもあります。特に長時間演奏を続けたい人は、ストラップは慎重に選びましょう。
エレキベースに音を出すためのアンプは必需品と言えます。家で練習したいけど、音が気になってしまうという方は、ヘッドホン端子のついたアンプを選びましょう。ヘッドホンを付ければ、音漏れは防ぎやすくなるので、練習に専念できます。もちろん、アンプの種類も様々にあるので、どれがいいかと悩んでしまいがちですが、予算に余裕があって音にこだわりたいなら自由度の高いセパレートタイプ(スタック・タイプとも)、なるべく安価に抑えたいならヘッドアンプとキャビネットが一体型になったコンボタイプがおすすめです。
アンプはワット数によって出力できる音の大きさが変わります。ライブを行う場合、小規模なものでも80ワットは必要ですが、家庭用途なら10~30ワットで十分です。
出展:デジマート
ベースとアンプをつなぐシールドケーブルは、ピックアップから送られる電気信号をアンプに伝えるための重要なパーツです。シールドは何度も抜き差しを繰り返すうちに傷んでしまい、ノイズまで拾ってしまったり、時には断線してしまうこともある消耗品です。1000円程度の安価なシールドは耐久性に難があるので、長く使っていきたいなら3,000~4,000円程度の価格帯から選びましょう。家庭での練習用であれば、長さは1~3メートル程度が適しています。
出展:島村楽器
ピックも素材や形状が音に影響を与えますが、弾きやすさにも関わってきます。ベースはギターに比べて弦が太い分、強い力で弾く傾向があります。小さいピックを選ぶと、握り込みが浅くなるので手元の安定感が弱くなってしまいます。また、太い弦によるピックの摩耗も激しいので、薄いピックでは割れやすいでしょう。かといって、厚さのあるピックも固いゆえに意外と割れやすかったりします。それらを踏まえておすすめしたいのは、0.7~1mm程度の厚さのあるトライアングル型のピックです。トライアングル型のピックは回転させても同形であるため、3ヶ所を使用できるからです。材質では、値段、入手のしやすさから最もポピュラーなセルロイドがおすすめです。ピックは消耗品なので、なるべく複数個持っていたほうが万一のときにも困らないでしょう。
2本目のベースを購入するのに、迷いは払拭できましたか?最後に、今回の記事の要点をもう一度まとめてみましょう。
気になる点がありましたら、ぜひもう一度じっくり目を通して見てください。今回の記事が、新しいベースを購入するのに少しでも役に立ったのなら幸いです。