こぶしの出し方や練習方法について、紹介しました。こぶしをマスターすれば、一歩抜きん出た高得点も可能。歌の表現も段違いに良くなって、周りからの注目度も高まるでしょう。一緒にビブラートやしゃくりも使いながら、カラオケの達人になってください!
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「カラオケで高得点を取りたい」
「こぶしを効かせるといいみたいだけど、うまくできない」
「そもそもこぶしって、ビブラートと違うの?」
友人や同僚とカラオケによく行くけど、あまり上手に歌えないとへこみますよね。同僚がこぶしを効かせて高得点を出していたりすると、なおさらです。こぶしはしゃくりやフォールと並んで、カラオケの採点項目のひとつ。うまく使うことができれば高得点を狙えるだけでなく、歌に表現力がついて周りから注目されることは間違いないでしょう。
そこでこの記事では、こぶしの基本的なことから出し方のコツなど、こぶしを使って歌が上達する方法を紹介します!
まずは、こぶしの基本的なことについて説明します。
こぶしとは、歌の中で音を瞬間的に上下させるテクニックです。装飾的に音をブレさせることで、歌に個性が生まれます。こぶしと聞くと、演歌を思い浮かべる人も多いでしょう。手にこぶしを握って力を込めて歌う場面がすぐに浮かびますよね。それもまさしくこぶしですが、ポップスやR&Bなどでも、こぶしを使う曲はたくさんあります。
こぶしとよく似たテクニックに「ビブラート」があります。このふたつの区別がわからない人も多いのではないでしょうか?ビブラートはこぶしと同じく声を揺らして音を上下させるテクニックですが、こぶしが一瞬の音の上げ下げなのに対し、ビブラートは規則正しく音程を細かく上下させる繰り返しになります。
こぶしと並んでカラオケの加点項目になっているのが「しゃくり」です。本来の音から少し低い音程で入るテクニックで、しゃくりという呼び方は「しゃくる」→「すくい上げる」という意味からきています。低い音から入ることで、いきなり高音から入るよりも音が出しやすく、音が滑らかに聴こえます。
「フォール(fall)」は「下がる」という意味になります。音を伸ばして、最後に本来の音から音程を下げていくテクニックです。しゃくりの反対バージョンになります。ロックやビジュアル系の曲でよく使われているテクで、余韻を持たせる効果があります。
こぶしを効かせることで、どのようなメリットが得られるのでしょうか?特に大きなメリットとして考えられるのは次の2つです。
こぶしを入れることで、歌に余韻を与えることができます。個性的な歌い方になり、表現力豊かになるでしょう。抑揚がなく単調な歌い方では、あまり上手には聴こえません。こぶしを入れることで聴いている人の心に響き、「歌がうまい」と思われるようになります。
こぶしはしゃくりやフォールとともに、カラオケの加点項目になっています。採点自体は9割までが抑揚で決まりますが、それ以上出すのが多くの人にとって難しいもの。そこに上乗せしていくのがこぶしやしゃくりになります。加点の比重はしゃくりが一番多いものの、高得点を狙う場合はこぶしも入れることがポイントです。こぶしがうまく加点されるには、演奏区間内にマイクの距離を変化させて抑揚を出すといいでしょう。こぶしを入れ過ぎて減点事由になることはありませんが、音程を外していると判断されることもあるので注意が必要です。
こぶしを効かせる部分を伸ばすときに、歌詞の母音を入れて微妙に高さを変化させます。例えば「か〜」と発音するときは「か〜あぁ〜」と繋げます。「あぁ〜」の部分の音程を変えることでこぶしになるわけです。
音程を変えるというのも、実際にやってみるとなかなか難しいものです。うまくできない場合は、こぶしの部分を強く発声してみてください。声を強く出すことで、自然に音程が変わります。うまくこぶしが効いたように発声できるようになるでしょう。
こぶしは使い過ぎると、くせのある不安定な歌い方になってしまいます。音程を外しているようにも聴こえてしまうでしょう。母音の余韻のように自然な感じで入れるようにしないと、言葉が流れて歌詞の意味もうまく伝わりません。あくまでピンポイントで入れることが、うまく聴こえる効果的な使い方になります。
ぶしの出し方のコツはわかっても、いざ曲の中で使うとなるとうまくいかないもの。使いこなすためには練習が必要です。次の2つを実践してみましょう。
安定したこぶしを効かせるには、うまくコントロールする必要があります。このコントロールを行うのは、お腹の筋肉です。お腹の筋肉をうまく使うには、腹式呼吸を覚えてお腹から発声することが大切。腹式呼吸をマスターしましょう。
<腹式呼吸の方法>
1.仰向けに寝て、お腹に手を置く
2.お腹をへこましながら息を思い切り吐く
3.これ以上吐けないという状態になったら5秒ほど息を止める
4.体はリラックスさせること
5.お腹を膨らませながら自然に息を吸い込む
複数回繰り返してお腹で息をするという感覚が掴めたら、立った姿勢で同じように腹式呼吸を行いましょう。腹式呼吸が自然にできるようになったら、ロングトーンの練習も行なってください。ロングトーンとは、歌の終わりや間奏部分で息継ぎをせずに、音を長く伸ばすテクニックです。腹式呼吸で息を吸ってお腹からしっかり息を吐きながら、音の高さや声、息の量を同じくして声を出し続ける練習を繰り返しましょう。
腹式呼吸とロングトーンによる発声をマスターすれば、こぶしのコントロールも上手にできるようになります。
カラオケの精密採点DXを使うことで、こぶしが出ているかを視覚的に確認することができます。精密採点DXはテレビ番組でもよく使われているカラオケ採点機能。LIVE DAMのあるお店で使えます。こぶしがうまく出せれば長いバーにこぶしのデコボコが表示されるので、それを見ながらこぶしの感覚をつかむことができるでしょう。
このとき、こぶしを出しているつもりがないのにこぶしと判定されているのがあったら、注意してください。音をうまくキープできずに上下にズレたものがこぶしと判定されている可能性があります。
こぶしを多く使う歌でわかりやすいのは演歌ですが、ポップスにもこぶしを効かせる曲がたくさんあります。その代表的なものを紹介しましょう。
森山直太朗さんの曲はこぶしを効かせることで表現豊かになるものが多く、その中でも「若者たち」は特にこぶしが効いた、森山直太朗さんらしい曲です。曲自体は1966年という昔のもので、多くの人がカバーしているもの。2014年に森山直太朗さんがカバーしてドラマの主題歌にもなり、注目を集めました。随所にあるこぶしをチェックしてみてください。
AIさんはアメリカ生まれのソングライター。「Story」は2014年公開のディズニー映画「ベイマックス」の日本版エンディング・ソングにも起用された曲です。R&B特有のメロディが心地良いソウルフルな曲で、ところどころに入るこぶしが印象的。聴きながら、こぶしを出すときの参考にしてみましょう。
一青窈さんもこぶしを入れることが上手なアーティストです。演歌のような長いこぶしではなく素早いこぶしを数カ所に入れることで、一青窈さん独特の個性的な世界観が表現されています。「ハナミズキ」に入っているこぶしで特に印象的なのは「果てない夢が(あ)」「終わります(う)ように」の部分です。
こぶしの出し方や練習方法について、紹介しました。こぶしをマスターすれば、一歩抜きん出た高得点も可能。歌の表現も段違いに良くなって、周りからの注目度も高まるでしょう。一緒にビブラートやしゃくりも使いながら、カラオケの達人になってください!
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