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そもそもギターシールドって?
エレキギターは弦の振動をピックアップで拾って電気信号に変え、シールドを通ってアンプに伝わってはじめて音が出ます。ギターとアンプをつなぐ唯一の重要なアイテムですが、ほかのアイテムとくらべるとしっかり選んでいる人は少なめです。
ライブハウスや練習スタジオでは置いてあるアンプを使うことが多く、自宅にアンプを持っていない人もいますが、シールドは自前で用意する必要があるためみんな何本か持っています。前述したように、トラブルが起きて音が出なくなってしまうとバンドメンバーやお客さんに迷惑が掛かりますので、耐久性の高いものを選びましょう。
プロのミュージシャンは耐久性を重視している
たくさんの観客を前にして演奏を行うプロのミュージシャンはまず耐久性を第一にギターシールドを選んでいます。どんなに高価で好みの音がするギターシールドでも、断線トラブルや接触不良で音が出なくなってはステージが台無しになってしまいますよね。
ステージ上ではギターをもって動き回ることもあり、シールドの根元には負担がかかりやすくなります。負担のかかりやすい部分がしっかり補強してあるなど、耐久性と信頼性が高いシールドを選ぶのが一番大切です。
価格は1000円前後から10,000円以上のものまで様々ですが、安すぎると断線しやすいので最低でも2,000円くらいの物を選びましょう。
ギターシールド選びで注目するべき点
信頼性の高いギターシールドを選ぶために注目してほしいポイントを4つ説明します。
固めのものを選ぼう
シールドのケーブル部分はビニールで覆われて保護されていますが、商品によって固さが違います。一般的に固いシールドは耐久性が高く、断線トラブルが発生しづらくなります。
安価で柔らかいシールドは扱いやすく、収納するときにメリットがありますが、踏みつけや折り曲げに対する耐久性は高くありません。自宅練習用なら問題ありませんが、スタジオやライブで使用するシールドは固めのものを選びましょう。
目的に合った長さのものを選ぼう
ほとんどのシールドは数種類の長さが用意してあり、好きな長さを選ぶことができます。短いよりは長い方がいろいろなシーンに対応できそうですが、長すぎると引っかけたり踏みつけたりして断線しやすくなります。目的にあわせてちょうどよい長さのシールドを選びましょう。
自宅練習では大きく動くことはあまりありませんので、2~3mの長さがちょうどいいです。ライブやスタジオで使うなら最低でも5m、激しいパフォーマンスで動き回るなら5~10mの長めがいいでしょう。
ギターにあわせたプラグ形状を選ぼう
ギターとアンプに差し込むプラグはストレート型(S型)とL型の2種類が用意されていて、ほとんどのシールドで自由に選ぶことができます。シールドの両端をS型とS型、S型とL型、L型とL型の3パターンで組みあわせが可能ですので、購入するときに気を付けましょう。
テレキャスターやレスポールなどの、ボディ側面にプラグを差し込むギターではL形を選ぶとシールドの根元に負担がかかりません。逆にストラトキャスターやジャズマスターなどの、ボディ平面にプラグを差すギターはL型だと使えない場合もあるため、S型を選びましょう。
初心者は有線タイプをえらぼう
シールドを使わずにギターとアンプを接続するワイヤレス接続タイプもあり、断線の心配がないため徐々に普及し始めています。しかし、スタジオ練習などの狭い環境で数人が使うと混線してしまいうまく使えない場合もあるため、初心者にはおすすめできません。
電池が切れてしまうと音が出なくなるなど、普段使いとしてはデメリットも多いため、ライブで動き回りたいときなどピンポイントでの使い方がおすすめ。価格も安く種類も多いので、初心者の方はまず有線タイプを選びましょう。
音質と見た目はお好みで選ぼう
ギターから出る電気信号は、シールドを通るとき内部抵抗によって少しだけ劣化してアンプに伝わります。
抵抗が少なく、音質が劣化しにくいのが「いいシールド」ですが、初心者レベルの人が聞いても分かる違いではありません。低域・中域・広域の伝わるバランスの違いによって音色の傾向もありますが、大した変化ではありませんので好みで選んでOKです。
見た目にもいろいろな種類がありますが、音色には影響しないのでこちらも完全に好みで問題ありません。カールコードという丸まった特殊なシールドがあり、音色が違うという人もいますが、ほとんど分からないレベルです。珍しいシールドなのでステージではとても目につきますので、派手好きで目立ちたい方にはおすすめ。
耐久性の高いギターシールドのおすすめランキング
ステージやスタジオでも安心して使うことができる、耐久性の高いギターシールドを集めてランキングにしました。それぞれのシールドの特徴、どんなシーンに向いているのかも解説しますので、自分の使い方と照らし合わせてみてください。
【1位】CANARE/PROFESSIONAL CABLE
価格:1,670円/3m 1,992円/5m 2,107円/7m
大抵の楽器屋さんに置いてあるシールドで、信頼性の高さからマイクやスピーカーなどの用途でも使用される超定番商品です。使われているGS-6というケーブルは8万回の折り曲げ実験でも断線しないというデータがあり、信頼性の高さからプロのレコーディング現場でもよく使われています。
おすすめ度ナンバー1の理由は高耐久なのに2,000円を切る驚きの価格です。初心者ギターセットに入っていた安価なシールドから買い替える最初の一本としておすすめ。安いので何本か買っておいて、ここぞというライブやレコーディングで新品を下すのもいいですね。
【2位】PROVIDENCE シールドケーブル LE501
価格:1,939円/3m 2,376円/5m 3,235円/7m
プロヴィデンスは日本のブランドで、ギターやベース本体からシールドなどのアクセサリーまで幅ひろく手掛けています。2位に選出したおすすめポイントは、日本の職人によるハンドメイド製造で品質が安定しているということ。
ケーブルとプラグの接続は半田付けという方法を使うのですが、技術の無い人が行うと不良品が発生しやすくなります。プロヴィデンスのシールドは1本ずつ熟練の職人が半田付けを行うため、品質のばらつきがありません。また微妙に太めのプラグを採用しており、ジャックから抜けにくく接触不良を起こしにくいという特徴もあります。
【3位】BELDEN ベルデン 楽器用ケーブル 8412 THE Wired
価格:4,480円/3m 8,873円/6m
アメリカ産のシールドで、音楽業界に限らず映画、放送などのシーンで1950年代から使われている超ロングセラーケーブル「8412」を使用しています。おすすめするポイントは信頼性が求められるプロの現場で50年以上使われ続ける耐久性の高さです。
極太でとても固いケーブルは断線に対して非常に強く、ステージで動き回ってうっかり踏んでしまっても問題ないでしょう。反面、硬くて取り扱いは大変なので、小さなギターケースなどに無理やり収納するのはおすすめできません。ここ一番で失敗できない大切なライブで使いたい一本。
【4位】Monster Cable P600-I-12A Performer600
価格:7,020円/3.6m 7,560円/6.4m
このシールドのおすすめポイントは「生涯保障制度」。販売するシールドすべて、通常の仕様で断線した場合は何度でも新品と交換してくれる驚きのシステムです。逆に言えば、すべてのシールドが高い耐久性を持っているということですね。
P600は「ツアーステージに耐える」耐久性をコンセプトに作られていて、激しい動きや床への叩きつけなどライブでの使用も問題なし。2本持っておいて、1本が壊れたら交換してもらいその間はスペアを使うという使い方もできますね。
【5位】HISTORY HC-730L ハイクオリティ シールド
価格:7,020円/3m 8,100円/5m
耐久性が高いパーツを使用していて5年間のメーカー保障が付属しています。安心して長く使える信頼性の高さが選出ポイントです。接触不良が発生しやすいプラグ部分にプロ仕様の「SWITCHCRAFT」製のパーツを導入して耐久性を高めるなど、トラブルが発生しづらいシールドです。
オリジナル設計のケーブル部分も耐久性が高い素材を採用して、踏みつけや折り曲げの耐性は抜群。値段は高めですが、メーカー保障付きで長く使えることを考えるとコスパは良いモデルです。頻繁な買い替えが面倒で長く使えるシールドが欲しい方にもおすすめの一本。
【6位】ソリッドケーブル 楽器用シールド ダイナミックアークウルトラ
価格:21,600円/3m 22,680円/4.5m 24,840円/6.1m
突出した耐久性の高さを持ち、トラックを引っ張っても断線しないほどというから驚きです。ギタリストだった創業者がライブ中に断線してしまい、断線しないシールドを作りたいという思いで開発したのだそうです。
値段はかなり高めですが、永久保証がついているので長い間安心して使えるのがおすすめポイント。プロを目指している方が、絶対に失敗できないライブで使用するシールドとしておすすめです。
【7位】NEO by OYAIDE Elec QAC-222G SS/5.0 楽器用シールドケーブル
価格:4,404円/3m 5,649円/5m
秋葉原に店舗を構える配線総合メーカーで、電線からオーディオ配線まで幅広く製造開発しています。プラグ、ケーブル、半田などすべてのパーツを自社生産品しているため、耐久性に対して価格が安いコスパの良さが選出理由。
ケーブルを知り尽くした専門メーカーとして、パーツの相性を考え耐久性の高いシールドに仕上がっています。使用している有名アーティストも多く、信頼性の高さを物語っています。
ギターシールドの寿命
ギターシールドにも寿命がありますが、意外と知られておらず古いものをずっと使っている方も多いです。寿命の目安と、新しいものに変えたほうがよい理由を2つ紹介します。
シールドは消耗品
ギターシールドは年数が経っても見た目の変化が出づらく、断線などしない限りずっと使えてしまいます。しかし、プラグの根元などには使うたびに負担がかかっており、古いシールドは断線のリスクが高くなります。
もったいない気がしますが、練習中やライブなどで急に音が出なくなっては困りますよね。シールドは消耗品と割り切って、古くなったら交換するように心がけましょう。
寿命は使い方や保管状況によって変わるため、一概には言えませんが3~5年前後で交換する方が多いようです。収納するときにきつく巻かないようにする、靴で踏まないようにするなど丁寧に使ってあげると寿命も長くなりますので、大切にしましょう。
古いシールドはノイズが出やすくなる
ギターシールドの内部にある信号を伝える部分は金属製のため、酸化によって少しずつ劣化していきます。電気の通りが悪くなるとノイズが発生しやすくなりますので、ノイズが増えてきたら交換の目安だと思ってください。
プラグ部分の金属も劣化が進むとノイズの原因となります。対策として、直接手で触らないようにし、時々拭いてメンテナンスをすると劣化を遅らせることができます。少しの手間でいい状態を長く保てますので、初心者のうちに習慣づけてしまいましょう。
シールドの替え時も教えてくれる音楽教室に通うのがおすすめ
音楽教室では自分のギターを持ちこんでレッスンを受けられるため、ギターやシールドなど機材の扱い方も正しく学べます。講師はプロ活動をしている方がほとんどなので、シールドの交換時期やおすすめのシールドなど、プロ目線でアドバイスしてもらえますよ。
ギターのテクニックも、機材の扱い方や知識も、早い段階で正しく身に付けておくことが大切です。変なクセが付いたまま練習を続けると後で矯正するのが大変なため、初心者の方ほど音楽教室を利用するのがおすすめ。
ギター教室を利用するなら、全国にたくさんの店舗を構えていて通いやすい「シアーミュージック」がおすすめです。レッスンを始める前に講師がヒアリングを行い、好きなアーティストやジャンルを確認してくれるので、目指すプレイスタイルに近づけます。
シアーミュージックではいつでも無料体験レッスンを受け付けています。実際のレッスン内容と進めかたを体験できるので、気になっている方はぜひ申し込んでください。
信頼できるシールドで思いっきりライブしよう!
今回は耐久性が高く、安心して使うことができるギターシールドの選び方を紹介しました。すぐ断線したり、接触不良を起こしたりするようなシールドでは、思い切りライブを行うことはできません。当記事を参考に、信頼性の高いシールドを購入して練習やライブに励んで、ギターライフを満喫しましょう。