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大きく分けて3つ!ギターの種類
ギターと言っても細かく分けると様々な種類がありますが、大きく分けると3つの種類に分けることができます。まずは、ざっくりとどのようなものがあるのか見ていきましょう。
温かい生音が魅力のアコースティックギター
1つ目は音を大きくするアンプと呼ばれる機材がなくてもギター本体のみで大きな音が出せるアコースティックギターです。
このアコースティックギターは空洞になっているボディの部分で音を反響させて大きな音を出しています。そのために電気を使わないならではの温かく優しい響きを奏でることが得意です。基本的にギター本体のみで使えますがライブなど、より大きい音を出したい場合は集音マイクで音を拾ったりアンプにつないだりエフェクターと呼ばれる機械で音を加工することもできます。
音をアンプで増幅させるエレキギター
2つ目はエレキギターです。アコースティックギターとは対照的に音を大きくするアンプやエフェクターにつないで使うことを前提に作られているギターです。
アンプにつながないと小さい音しかでません。電気信号で音を伝えて出力するためにアコースティックギターよりも大きく歪んだ音や特殊な音など、出せる音色の幅が広いのが特徴です。中でも様々な形状や特徴を持つものがあるので以下に代表的な物をご紹介します。
レスポール
1952年にギブソン社から発売されたモデルです。
丸いバイオリンのような形、重厚で美しい木目のボディと太くパワフルな音が特徴的なギターです。エレキギターの定番の形として様々なジャンルのアーティストに使用され、現在では他のメーカーからもこのモデルをモチーフにしたギターが多く発売されています。
ストラトキャスター
1954年にギブソン社と並ぶギターメーカーのフェンダー社から発売されたモデルです。
高音が利いた音と様々な音色を出すことができる、ビブラートなどを表現するためのアームがつけられるユニットがついていることなどが特徴です。同社のテレキャスターを発展させる形で開発され、レスポールと同様にエレキギターを代表するモデルとして、多くのミュージシャンに愛されています。
テレキャスター
こちらも1949年ごろにフェンダー社から発売されたストラトキャスターの元になったモデルで、澄んだ高音のはっきりした音が特徴です。現在もストラトキャスターとともに同社の主力機種として人気を博しています。
SG
レスポールで有名だったギブソン社が当時人気が出てきていたフェンダー社に対抗する形で1961年にレスポールのモデルチェンジとして発表したモデルです。
軽量化など弾きやすさに考慮され、中音域に特徴のあるギターです。またそのボディやボディを保護するピックガードの形状も特徴的です。
変形ギター
レスポール、テレキャスター、ストラトキャスター、SGの他にもボディが尖った形状のエクスプローラーやV字型のフライングV、X型のものなど見た目にも個性的なものが数多く存在します。各社様々な形状のギターを見てみるのも楽しいでしょう。
アコギとエレキの良いとこどりセミアコースティックギター
3つ目はセミアコースティックギターです。これはギターのボディが空洞になっているエレキギターでアコースティックギターとエレキギターの二つの特徴を持つギターです。
セミアコースティックギターは空洞のボディの中にブロック材がありますが、ブロック材も入っておらず全て空洞になっているものをフルアコースティックギターとも呼びます。ボディの中が空洞になっていることによって、エレキギターの音の伸びや歪みやキレの中にもアコースティックギターのような太く温かみのある音も併せ持っています。
エレキギターはどういったところに違いがある?
代表的なギターをご紹介してきましたが、ギターにはさらに細かく個性がでる部分があります。どういった部分にギターが持つ印象や音色の違いが出るのでしょうか?
ギターの印象を決めるヘッド・ボディ・ピックガード
まずは主に見た目の印象を左右するパーツです。厳密には音色にも影響は与えますが特に見た目の特徴が目を引く部分です。
まず、ギターの一番先の部分のヘッドを見てみると三角形のもの、V字のもの尖ったもの丸いものまで様々です。また、ブランドロゴが入っている場合が多くとても個性が出る部分です。ペグと呼ばれる弦を巻き取り、音のチューニングに関わる器具がついていますがこの器具がヘッドの片側についているのか、両サイドについているのかにも違いが出ます。
次にギターのボディ部分ですが、この部分もヘッド同様に各ギター様々な形状や材質、塗装の仕方や色やデザインにも違いがあり、一番大きい部分でもあるので見た目の印象にも大きく影響します。そして、このボディにはピックガードと呼ばれるギターを弾く際にボディを保護するプレートがついている場合が多くこちらのデザインも併せて見てみましょう。
サウンドに変化を与えるブリッジ・トレモロアーム・ピックアップ
次に、見た目にも違いはありますが、主にサウンドに関わる部分をご紹介します。
ギターは弦を弾くことで音を出していますが、この弦をギターのボディへ固定して弦の振動をボディに伝える部分がブリッジと呼ばれる部分です。このブリッジによってチューニングや弦の張り具合が変わり音も変わってきます。また、弦高と呼ばれる本体と弦の離れ具合も違ってくるため弾きやすさにも影響します。このブリッジには上下させることで音程の上げ下げやビブラートをかけることができるトレモロアームをつけれるものもあります。
そして、エレキギターは弦の振動を電気信号にしてアンプから音を出していますが、この電気信号に変えるためのパーツがピックアップです。このピックアップには磁石とコイルが入っていますがコイルが1つのもの、2つ組み合わせたものがあります。また、弦の下にピックアップが2~3個ついている物はどの部分のピックアップで音を出すか切り替えてサウンドに変化を与えることもできます。
失敗しないギターの選び方、気をつけるべきポイントは?
ここまで、ギターの種類やどういった違いがあるかについてご紹介してきました。では、いったいどこに気を付けて、どのギターを選べばよいのでしょうか?
やりたいことやジャンルによって選ぶ
基本的にはやりたいことやジャンルによってどのギターに適性があるか変わってきます。一人で弾き語りたい時にはアコースティックギター、バンドサウンドや様々な音作りをしたいときにはエレキギター、JAZZバンドなどの演奏にはセミアコースティックギターなどギターの適性や歴史から一般的な認識があります。ただ、音楽に決まりはありませんしジャンルや常識を超えたアーティストもたくさん存在します。
まずは、どんな演奏をしてみたいか音を出してみたいかを考えて、楽器店でギターを触って弾いてみたり、恥ずかしくて弾けない場合などは店員さんに代わりに弾いてもらってどんな音か聞いてみる、試奏動画や好きなアーティストを参考にするなどして、どのギターなら自分のイメージする音が出せるかを考えてみるのが良いでしょう。
自分の体格や手の大きさに合ったギターを選ぶ
ギター選びには自分に合ったギターを選ぶことが大切です。ギターを始める際は、ただでさえ難しいのに自分に合わないギターを選んでしまうとより難しくなって挫折してしまう場合もあります。人それぞれ体格や手の大きさ、体力、握力など違いがあります。
ボディの大きさや重さ、形、バランスで体や体格にあったものを選び、ギターの弦を抑えるネックの部分の太さや幅や厚み、丸みなどで手の大きさや握力に合ったものを選ぶのが良いでしょう。
練習用ならZO-3ギターやサイレントギターなども
ギターを練習するときの音が気になる、もしくは練習だけ出来れば良い、持ち運びながらちょっと弾きたいという方もいらっしゃるでしょう。
そういった方にはアコースティックギターの音を増幅させるボディ部分がないサイレントギターといった商品もYAMAHAから出ています。また、フェルナンデス社からアンプがギター本体に内蔵されていて小さく持ち運びもしやすいZO-3といったギターもあります。これらのギターも用途に合わせて手軽にギターを楽しむことができるでしょう。
どうやって練習する?ギターと一緒にほしい周辺機材・アクセサリー
ギター単体でも音を出したり練習すことはできますが、エレキギターなどは特に大きな音を出すために必要なアイテムや、あると便利なアイテムが多く存在します。
ここではギターを選ぶことができたら一緒に揃えたいアイテムや周辺機材などをご紹介します。
カポ・替えの弦・ピック・ストラップ・チューナー
曲のキーを変えたり弦を抑える手助けをするカポと呼ばれるアイテムがあります。始めたばかりのころは楽譜を見て、さあ練習しようと思うとなんか音が違う、よく見たらカポを〇フレットにつけてと表記してあってカポが必要ですぐ練習できないなんてこともあるでしょう。練習する曲にカポが必要であれば一緒に購入するのが良いでしょう。
また、エレキギターやアコースティックギターでも立って弾く場合にはギターを肩にかけるストラップが必要となります。
他にも弦を弾くのに使うピック、弦のチューニングを合わせるためのチューナー、弦が切てしまったときの予備の弦、クロスやオイルなどのメンテナンスグッズなども必要に応じて用意しましょう。
アンプ・シールド
大きい音を出したい場合にはアンプが必要になります。アンプも音の大きさや楽器によって種類が異なります。練習用であればそれほど大きな音を出せるものではなく、部屋などにも置きやすい小さいサイズのものがよいでしょう。
またギターをこのアンプにつなぐためにはシールドと呼ばれるケーブルが必要になります。エフェクターやチューナーにつなげる際にも必要になるので一緒に検討しましょう。
エフェクター
エフェクターはギターの音を加工するための機材です。ペダルを踏むことで音を歪ませたり、繰り返したり、遅らせたりすることができるなど種類もたくさんあります。自分が作りたい音を実現させるためにはどのような効果が必要なのか考えながら購入していくと良いでしょう。
ヘッドフォン・録音機材
ギターを静かに練習したい時や動画を撮りたい、曲作りをしたいといった場合にはヘッドフォンや、録音するための機材、ギターの音をPCに取り込むための機材などが必要となってきます。
現在ではDTMの流行とともに自宅でも簡単に使える録音機材などもたくさん出ています。必要であればいろいろな機材を見てみるのも楽しいでしょう。
ギタースタンド・ケース
ギターを保管するときにはスタンドやケースが必要となってきます。ギターは温度や湿度によってギター本体と音が影響を受けます。
また、そのまま横に寝かせて置くとネックが反ってしまったり傷がついたりするでしょう。壁などにそのまま立てかけておくと倒れて折れたり壊れたりする心配もあります。そのためきれいな状態でギターに負担をかけることなく保管するためにケースやギタースタンドも揃えたいところです。
素敵なギターを選んで上手になろう!
ギターを初めて買う時にはギター本体の種類やその他に必要な物も多く、わからないことが多いでしょう。しかし、ギターの特性や種類を理解することができると逆に楽しみながら選ぶことができます。また、自分に合ったギターを選ぶことが無理なく練習をして早く上達するためのポイントです。
いろんなギターに触れて、ずっと大切にすることができモチベーションも上がるような素敵なギターに出会ってください。