ウクレレの基礎知識
ウクレレはどのようにして誕生し、どのような構造で音を奏でているのでしょうか。まずはウクレレの基礎知識から学んでいきましょう。
ウクレレの歴史
ウクレレと言えばハワイの楽器と思い浮かべる人も多いことでしょう。しかし、ウクレレは19世紀後半にポルトガルから移民によって持ち込まれハワイで独自の改良が加えられ現在のウクレレになったと言われています。
ウクレレはハワイの言葉で「飛び跳ねるノミ」の意味で人気演奏者のあだ名や小さな楽器の上で動く指を表したという説があります。
ウクレレってどんな楽器
ウクレレはアコースティックギター同様に本体に取り付けられた4本の弦を弾くことで音を出しています。また、サウンドホールと呼ばれる穴がついた本体で音を響かせています。
ウクレレの音は弦を押さえる位置によって変化させることができ、ネック部分には音程を決めるフレットと言われる金属が打ち込まれています。
自分に合ったウクレレの選び方
それでは、ウクレレの選び方について解説していきます。自身のウクレレを購入する際には、これらのポイントに注意しながら自分に合った素敵なウクレレを選びましょう。
4種類のボディの大きさから選ぶ
ウクレレには大きさの順にソプラノ(スタンダード)、コンサート(アルト)、テナー、バリトンの4種類があります。
これは音域の高さ順でもあり、初心者の方には音域やサイズが最もポピュラーなソプラノがおすすめです。
ウクレレの形で選ぶ
ウクレレの形には、一般的なギターのような形をしたスタンダードと、丸くてくびれがないパイナップルがあります。
パイナップルのほうがボディの容量も大きく柔らかい音質になりますが、聞き比べて好みの形を選びましょう。また、どちらが持った時しっくりくる形かも大事なので実際に持ってみて選ぶとよいでしょう。
作られている材質で選ぶ
それぞれのウクレレの大きな違いにボディの材質もあります。コアウッドやマホガニーと呼ばれる木材が一般的に使用されますが、エントリーモデルのものなど違った材質のウクレレもあります。
ウクレレは弦の振動をボディで反響させて音を出している楽器なので材質は音質にダイレクトに影響します。実際に音を聞いてみたりお店のスタッフの方に聞いてみて好みの材質のウクレレを選びましょう。
人気のウクレレ3大ブランド
ウクレレにはどのようなブランドがあるのでしょうか。人気の有名ブランドをご紹介します。上級者や有名アーティストも使用するブランドなので、本格的に始めたい方や良いウクレレを買って長く大事に使っていきたい方などは、これらのブランドのウクレレを購入するのもよいでしょう。
Kamaka(カマカ)
1916年にハワイで立ち上げられた老舗ウクレレメーカーです。
カマカの職人によって作られたウクレレは1本1本丁寧にチェックをされ流通しているので、音質もよく高品質で多くのプロミュージシャンやウクレレファンに愛されています。
KoAloha(コアロハ)
ハワイを代表する名門ウクレレメーカーです。日系ハワイアンのファミリーが経営するメーカーで、職人によって作られるウクレレは優しい響きのサウンドです。
ウクレレのヘッドが王冠の形になっていてサウンドホールの形が特徴的です。
Kanile’a(カニレア)
カマカやコアロハに並ぶウクレレメーカーです。ハワイの言葉で楽しい音を意味するカニレアですが、その名の通り豊かなサウンドは多くの方に親しまれています。
最上級の木材で伝統的な手法と高い技術力によって1本1本丁寧に作られています。
初心者におすすめのウクレレ5選
まずは、手ごろな価格でウクレレを始めたいという初心者の方におすすめしたいウクレレをご紹介します。どれもコストパフォーマンスに優れたウクレレばかりですので、ぜひチェックしてみてください。
AlaMoana(アラモアナ) UK-160G
材質はマホガニー材の合板を使用したスタンダードウクレレで、6,000円前後と手に取りやすい価格とヴィンテージ感のあるデザイン、チューニングしやすいギアペグタイプで人気の入門モデルです。
クリアで温かみのあるサウンドを楽しめるでしょう。
Aostin(オースティン) UMI-1
天然の木材を使用した美しい木目のボディと伸びと広がりがある音質で人気のスタンダードウクレレです。
ハンドメイドで作られた品質が良いウクレレですが、6,000円前後で手に入れることができます。
Famous(フェィマス) FS-1
国内ウクレレシェアナンバーワンの老舗メーカーが贈るマホガニー材でできたスタンダードウクレレです。
15,000円ほどで手に入れることができますが、その品質は細部にまでこだわって作られ弾きやすく、音質も豊かで人気です。
ARIA(アリア) AU-1
ARIAはギターやベースなどの弦楽器を製造する国内メーカーです。様々な弦楽器を製作してきたノウハウを活かして作られたAU-1はシンプルで落ち着いたデザインと柔らかく甘いサウンドで人気です。
ギアペグによってチューニングもしやすいでしょう。5,000円前後で購入できます。
AlaMoana(アラモナ) UK100G
天然の木材を使用し、チューニングしやすいギアペグタイプで人気のスタンダードウクレレです。カラーバリエーションも豊富なので好みのウクレレが見つかるでしょう。
価格も4,000円前後と非常に安く、まずはウクレレを手に取ってみたいという方におすすめです。
ウクレレに必要なアイテム
ウクレレは本体のみで弾くことができますが、メンテナンスや練習の際に必要となってくるアイテムがあります。必要に応じて、ウクレレ本体と一緒に購入しましょう。
チューナー
ウクレレのそれぞれの弦の音を調整することをチューニングと言います。チューニングは楽器を置いておくだけでも弦の緩みや弦の伸びでずれていってしまいます。そのために練習や演奏をする際にはチューニングを行わなければいけません。
そのチューニングの時に必要なアイテムがチューナーです。チューナーには音のずれを目で見て確認できるデジタルタイプのものや、音を聞いて合わせる笛や音叉などのタイプがあります。初心者の方では耳で合わせるのは難しいのでデジタルタイプのチューナーがおすすめです。
弦
ウクレレの弦はナイロン製のものが主流です。弦は練習や演奏するたびに消耗して伸びたり切れたりすることがあります。
4本セットでも1,000円前後なので予備の弦を常に用意しておくとよいでしょう。
ピック
ウクレレは基本的には手で弾きますが、ウクレレ専用のピックもあります。音の感じも変わってくるので好みによって使用するとよいでしょう。
種類も普通のピックや親指につけるサムピック、フェルト製のものや革製のものなどがあるので、いろいろ試してみるのもよいでしょう。
ピックアップ
ウクレレはアコースティックで演奏できますが、広い場所での演奏など、より大きな音が出したい場合もあるでしょう。
そんな時に使用するのがピックアップです。ウクレレに取り付けることで弦の振動などを拾って電気信号に変えてアンプから出力することができます。
クロス
ウクレレを演奏した後にはメンテナンスする必要があります。手の汗や皮脂、ほこりなどがついてしまっているので、そのままにしておくと音が悪くなったり劣化が早くなってしまいます。使用後はクロスで拭いて綺麗にしてから保管しましょう。
クリーナー
クロスと一緒に使用したいのがクリーナーです。ボディを綺麗にするためのものやフレットに使用するためのものなど様々な種類があります。
自身のウクレレの本体の材質などを確認して適したクリーナーでメンテナンスしていきましょう。
ケース
ウクレレを保管したり持ち運ぶ際に必要なのがケースです。ウクレレは本体に傷やダメージを受けてしまうと音も変化してしまいます。
様々なデザインや機能のケースがあるので使いやすいケースを選びましょう。
ウクレレを練習してみよう
ウクレレを実際に弾いて練習する際にはどのようにして練習すれば良いのでしょうか。ウクレレの練習方法などについて解説します。
コードを覚えよう
ウクレレを弾く際に覚えたいのがコードです。このコードは和音のことですが、ウクレレは4本の弦の押さえる場所の組み合わせでコードを弾くことができます。実際に弾き語りなどでは、コードをいくつか使用して曲を弾くので、弦を押さえる位置をコードブックなどで確認して覚えていきましょう。
また、曲の中には3つや4つなど少ないコードで簡単に弾くことができる曲もあります。簡単な曲を練習しながら一つずつコードを覚えて行くのもよいでしょう。
TAB譜を読めるようになろう
ウクレレはギターなどの弦楽器と同じようにTAB譜と呼ばれる専用の楽譜があります。このTAB譜はウクレレの4本の弦に見立てた線に、リズムに合わせて押さえるフレットの番号が書いてあります。
このTAB譜の通りに弦を押さえて弾くことでコードやソロのメロディーなどを弾くことができるので、TAB譜を見て弾いてみながら実際の曲と聞き比べて練習してみましょう。
ウクレレで手軽に音楽を楽しもう
ウクレレは手軽に始めることができ、比較的簡単に弾くことができるので、音楽を全くやったことがない方にも人気の楽器です。また、場所を選ばずにどこでも演奏ができる点でもおすすめです。
これから何か楽器を始めてみたいと思っている方は、ウクレレを検討してみてはいかがでしょうか。